ラファエロ・サンティ

画家あれこれ1

 

ラファエロ・サンティ(1483-1520

 

 

ルネッサンスを代表するイタリアの画家です。

 

46日に生まれ、亡くなった日にちも46日。

 

37年の生涯で、偉業を成し遂げた巨匠です。

 

理想的なバランスと優雅さ、完璧な美の追求は、後の画壇に大変な影響を与えることになりました。画面からあふれ出る優しさと温かさは女性美の極みで、当時の女性達はみな彼に肖像画を描いてもらいたがったと伝えられています。

 

ちなみにルネッサンス盛期の15C中ごろは、日本ではだいたい室町・戦国時代にあたり、侘び・寂びの東山文化が花咲いた時代です。

 

 

 

さて、今回紹介の作品

 

ヴェールを被る婦人の肖像(ラ・ヴェラータ)<フィレンツェ ピッティ美術館蔵>

 モテモテだったラファエロの愛する唯一の女性 粉屋の娘マルゲリータです。

 様々な理由で彼女を妻に迎えることができなかったラファエロが残した肖像画です。

 

 

 

 

こちらは画集と絵葉書を見ながらTさんが描いたえんぴつ模写です。(自作額入り)

 

特にこれまで絵画の勉強をなさっておらず、昨年の春入会して、小品を含めた3枚目の作品です。4ケ月ほどで完成されました。御年80歳!

 好奇心と素晴らしい鑑識眼をお持ちで、さすが年の功です。

 

 たとえば、ネックレスの状態を見て、宝石屋さんに本物を見にいく。

 トパーズかな?別の石かな?とアレコレ見て、実物と作品との溝を埋めていかれるのです。

 圧巻は、「この“後れ毛”ってあまりに完璧なのでちょっと壊そうとしたのかな。とかなんとなく思ったんですよ。勝手な想像ですけど。」と照れながらおっしゃる。

 「恐れ入りました」と最敬礼でした。

 これほど見事に模写の本質を見抜かれるTさんに感激しています。

 

 

さてラファエロは現在ローマのパンティオン(128年~)に埋葬されています。

 

昨年(2013.秋)念願が叶い、お礼参りをかねたお墓参りをしてきました。

パンテオン内のラファエロのお墓

 

 2000年近く前に建てられたパンティオンの内部に入り、穴の開いた天井を夜と昼と2回見た時の衝撃は忘れることができません。

 

夜のパンティオン

朝のパンティオン

1900年前の人が感じたであろう時間、ラファエロが感じたであろう時間、私が感じた時間、2000年後の人が感じるであろう時間が繋がっていると体感した瞬間でした。

 

模写を通して500年前の画家と対話することで得る喜びは、実はこういったところにあるのです。

突然ギフトのようにやってくるんですね。

 

楽しいですよ~。

 

コメントをお書きください

コメント: 1